ブロックチェーン

大手企業がブロックチェーン技術を続々導入:新技術と既存の企業の在り方

登壇者の紹介

SAPはインターネット初期時代から存在する会社で、顧客の『デジタル変換の旅をアシストする』をテーマにしています。

その過程において、顧客のブロックチェーン技術導入をSAPシステム上で行っているそうです。

Bitfuryは、ビットコインのマイニング(採掘)から始まり、現在世界中で行われる11〜15%がBitfuryのマイニングマシンで行われているなどの影響力を持っています。

またBitfuryは、中東のグルジア政府と連携して、世界で初めて土地の所有権をブロックチェーン上に載せました。

Bitfuryは、グルジアの国全体の10%の電力を消費するなど大きな存在になっています。 Bitfuryからは事業開発部の担当者が登壇しました。

Oracleからは、新技術導入に長けているビジネス事業部の担当者であるJoost Volker氏が登壇しました。

そのほかにも、スイスでICOを発行した連続企業家や元南アフリカ準備銀行の方が登壇。

モデレーターもTech Crunchの編集長が務めるなど、華々しい経歴の持ち主が顔を揃えました。

内容まとめ

パネルでは相互運用性、政府とブロックチェーンの関わり方、業界を悩ます優秀な人材の確保問題、それぞれの企業が取り組んでいる斬新なアプリケーションについて1時間に渡り議論が行われました。

●斬新なアプリケーション

SAPのArtiona Bogo氏はブロックチェーンを農業のサプライチェーンマネジメントに導入している事について触れました。

SAPは、産地や通過経路などの重要な情報を消費者にあまり明かされてない現状を問題視しており、ブロックチェーン技術の導入によりサプライチェーンに透明性をもたらす意図があります。

またBitfuryは、木材のサプライチェーン上においてブロックチェーン技術が使用されていると述べました。

「ブロックチェーンのサプライチェーンにおける適用(のもたらす影響度)は大きい。」

ブロックチェーンのおかげで、知られていない国にある木材会社は品質、サステナビリティなどの事務作業が省略化できます。

品質などの情報をブロックチェーンで改竄されることなく、世界に提供できることによって新たな扉が開きます。

その結果、以前より価格を高く設定し、ニューヨークの上流階層に商品を提供できるようになりました。

「ブロックチェーンのおかげでビジネスモデルそのものが変わった。」

●政府

BitfuryのTaverner氏は、イノベーションは政府主体で行われると提議。

そうした中で、OracleのVolker氏は、政府主体の場合、欧米諸国など場所によってはイノベーションが妨げられると反論。

ドバイなどの国主体でイノベーションが進んでいる国は、国家の仕組みが多くの先進国とは異なる点をあげました。

また以前、南アフリカの中央銀行である南アフリカ準備銀行に勤めていたEtsebeth氏は、マルタ島など国によっては自暴自棄になってブロックチェーン導入に走る国や政府もいる点を指摘。

機関投資家でもあるFrank Fu氏は、マルタ島などの規制緩和に走る国は新たな投資を招く点がある一方、誇大宣伝が起こりかねない点を懸念しました。

●相互運用性

またパネルは、相互運用性の欠如している現状は異常であるとTaverner氏は発言。

「異なるブロックチェーンを使用しているが故に、コミュニケーションできない事はおかしい」と異論を唱えました。

しかしSAPとOracle、既存の大手IT企業は、仮にブロックチェーン技術が大体的に実装され使用されたとしても、ERPシステムの需要は減らないと述べ、

「既存のシステムとの協力は必要である」

と語りました。

●優秀な人材確保の問題

最後に、パネルは業界全体を取り巻く問題として、優秀な人材の確保の難しさを取り上げました。

また、「今後ブロックチェーン業界で働きたい人は、どのような基準で選択すればいいか」の問いに対し、SAPのBogo氏は次のように語っています。

「SAPでは具体性のあるプロジェクトで実際の顧客と仕事ができる。

ICOする企業はそれはそれで楽しいだろうが、乗り越えなければならない課題もたくさんある。

大手企業でブロックチェーンに携わる方がより早く、具体的にイノベーションを押すことができるだろう。」

OracleのVolker氏も

「大手企業の方が、新技術導入は早く起こるだろう。」

と、発言しています。

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